BMAD Method入門:インストール、最初のワークフロー、成果物の確認
BMAD Method は、AI コーディングアシスタントが明確な要件、計画、レビューに沿って作業するためのオープンソースの手法とツールです。 公式リポジトリはインストーラーとスキル定義を提供します。製品、アーキテクチャ、開発などの役割から、異なる観点で問題を検討できます。判断を残し、段階的に進める変更に適していますが、役割名そのものはファイル権限を分離しません。
最初は結果を確認しやすい小さなワークフローを完了し、それから計画の範囲を広げます。本記事は npm 公開版 bmad-method 6.12.0 を 2026-09-25 UTC に確認したものです。インストールとローカルのスキル描画はリポジトリ外の空ディレクトリで検証しました。実際のモデル、有料サービス、以下の例の機能実装は実行していません。
インストールするバージョン
確認時の npm タグは latest が 6.12.0、next が 6.12.1-next.0、rollback が 4.39.0 で、alpha は返されませんでした。タグは変わるため、以下ではバージョンを固定します。@latest は v4 の永久的な別名ではなく、v6 全体を alpha と説明するのも適切ではありません。
この版のインストーラーには Node.js 20.12.0+ が必要です。bmad-build などは Python スクリプトを実行する uv も必要とし、README は Python 3.10+ を挙げています。uv がなくても警告だけでインストールが完了する場合がありますが、build スキルは停止します。インストール成功とワークフローの準備完了は別です。モデルを使う段階では、対応するコーディングアシスタントと利用可能なモデルサービスも必要です。Git が導入の前提となるのは、Git から外部・カスタムモジュールを取得する場合です。
空の練習用ディレクトリで help を確認し、BMM と Claude Code 連携を導入します。
pnpm dlx [email protected] install --help
pnpm dlx [email protected] install --directory . --modules bmm --tools claude-code --yes
--yes は既定値を受け入れ、--directory . は現在のディレクトリを指定します。これでプロジェクトへのインストールは完了し、ディレクトリ作成のために古い *workflow-init を実行する必要はありません。別の宿主では同版の install --list-tools で ID を調べ、製品の表示名から推測しないでください。
インストール後のファイル
今回の Claude Code 向けインストールで生成された主なパスです。
_bmad/
config.toml
config.user.toml
_config/
bmad-help.csv
custom/
scripts/
render_skill.py
resolve_config.py
render/
_bmad-output/
.claude/
skills/
bmad-help/
SKILL.md
bmad-build/
SKILL.md
spec-template.md
_bmad/ は共有設定と補助スクリプト、.claude/skills/ は選択した宿主用の入口、_bmad-output/ は作業成果物の保存先です。導入直後の出力先に要件や実装文書があるとは限りません。空ディレクトリの存在はワークフロー実行の証拠ではありません。
6.12.0 の _bmad/config.toml はインストーラー管理で、再導入時に生成し直されます。永続的なチーム設定は _bmad/custom/config.toml、個人設定は _bmad/custom/config.user.toml に記述します。インストーラーの設定を変更する前に、同版の install --list-options を確認してください。生成された既定値には次が含まれます。
[modules.bmm]
planning_artifacts = "{project-root}/_bmad-output/planning-artifacts"
implementation_artifacts = "{project-root}/_bmad-output/implementation-artifacts"
project_knowledge = "{project-root}/docs"
これは実際の設定の抜粋であり、新しい設定形式を作る提案ではありません。初期 v6 の _bmad/bmm/config.yaml は別バージョンの説明です。.bmad や .bmad-core も本版のディレクトリではありません。旧記事が参照していた BmadElixir は別の第三者プロジェクトで、そのフィールドを BMAD-METHOD の公式設定として扱えません。
最初のワークフロー:ヘルプ、実装、確認
同じ練習用ディレクトリで、選択したコーディングアシスタントを開きます。以下は Claude Code のチャットで呼び出すスキルであり、shell コマンドではありません。
/bmad-help インストールが終わりました。現在のプロジェクトの状態と、小さな変更を始める方法を説明してください。
bmad-help は _bmad/_config/bmad-help.csv、設定、既存の成果物から次の操作を判断します。対象が練習用プロジェクトで、bmad-build を認識することを確認します。認識しない場合は起動ディレクトリと .claude/skills/bmad-help/SKILL.md を確認して宿主を開き直します。IDE のファイル監視権限が原因だと決めつけないでください。
次に、外部への副作用がなく、ローカルで確認できる依頼を渡します。
/bmad-build 練習用ディレクトリに normalize_name.py と test_normalize_name.py を追加してください。
Python 標準ライブラリだけを使います。normalize_name(value) は前後の空白を除き、
内部の連続した空白を一つのスペースにします。空文字列には空文字列を返し、
文字列以外には TypeError を送出します。ネットワークアクセス、第三者依存の導入、
コミット、push は行わないでください。不明な要件があれば先に質問してください。
これは読者が実行する練習の入力であり、今回生成済みのプログラムの記録ではありません。本版の build は通常、明確化、計画、実装、レビュー、結果提示という流れを取ります。意図が明確で低リスクの小変更は簡略化した oneshot に進む場合があります。すべてのタスクで各段階に承認画面が出るとは限りません。
成果物と確認項目
本版は設定された implementation_artifacts の下に spec-<slug>.md を保存します。本例では _bmad-output/implementation-artifacts/spec-normalize-name.md などが考えられますが、slug は実際のタスクで決まります。spec は意図、状態、実装記録を保存します。通常の詳細な経路では境界、入力と出力のシナリオ、タスク、検証も記録し、簡略化した経路では一部の節を省略する場合があります。
最終メッセージが示す実際のパスを確認し、normalize_name.py、test_normalize_name.py、spec を開きます。完了という申告だけで判断しないでください。
| 入力 | 期待する結果 |
|---|---|
" Ada Lovelace " | "Ada Lovelace" |
"" または空白だけの文字列 | "" |
| 改行やタブを含む文字列 | 単一スペースで区切られた文字列 |
None または数値 | TypeError |
以上をテストで確認し、練習用ディレクトリで実行します。
uv run --no-project python -m unittest -v test_normalize_name.py
このコマンドには、ワークフローによってテストファイルが生成済みであることが必要です。ファイルがない、またはテストが失敗する場合は未完了なので、spec を done にするのではなく原因を解決します。ソースの差分が指定した関数、テスト、BMAD 成果物に限定され、ネットワークアクセスや無関係な依存追加がないことも確認します。
最後に次を依頼できます。
/bmad-help 今回のワークフローを説明し、実際の成果物、検証の証拠、未完了事項を挙げてください。
今回確認した範囲
Windows の空ディレクトリで Node.js 26.7.0、pnpm 10.28.2、uv 0.12.17 を使い、固定版のインストールが成功して上記パスが生成されました。導入済み bmad-build/SKILL.md に従うローカルの render_skill.py も、_bmad/render/bmad-build/.../workflow.md を出力しました。
確認したのはパッケージ、インストーラー、宿主用入口ファイル、スキルの描画です。モデルがワークフローを正しく実行することまでは検証していません。Python 機能の生成、チャットのヘルプ結果、アプリのテスト結果は実行しておらず、成功例として報告しません。インストーラーにモデル認証情報は不要ですが、宿主での実行には契約済みまたは従量課金のモデルサービスを使う場合があります。
役割、品質条件、コンテキストの費用
製品、アーキテクチャ、開発の役割は異なる質問と確認観点を提供します。開発者の指示に「設計と衝突したら報告する」とあっても、データベースファイルへの書き込み権限がないことは証明できません。ファイル制限、サンドボックス、承認、ネットワーク権限は宿主と実行環境が担当します。
同様に、任意の quality.pre_commit フィールドを追加しても、公式対応のコミット制限にはなりません。不適切な変更を止めるには実際のテスト、Git hooks、CI を設定し、失敗ケースで阻止されることを確認します。本記事ではその強制機構を実装・検証していません。
文書を分割し、必要な背景だけを読み込むことで入力の重複を減らせる可能性はあります。ただし削減量はモデル、タスク、キャッシュ、レビューの反復に依存します。固定の token 削減率や正確さは保証しません。
複数領域、複数回の実装、重要な設計判断にまたがる変更では、bmad-help で要件やアーキテクチャの計画を選びます。誤字修正や機械的な整形に全工程が必要とは限りません。既存プロジェクトの一つの変更について仕様ファイルを管理することが目的なら、OpenSpec のワークフローと成果物も比較できます。
バージョン付き資料
- 6.12.0 インストールガイド:環境、導入、更新。
- 6.12.0 最初の変更:公開版の
bmad-build入口。 - 6.12.0 bmad-help:ヘルプが使うデータ。
- 6.12.0 build テンプレート:成果物の項目と簡略化条件。
- npm 公開タグ:値は変わるため、再現には固定バージョンを使用します。